沖縄願寿ゴーヤー
沖縄願寿ゴーヤー
沖縄願寿というゴーヤ、「おきなわがんじゅ(う)」と読みます。
一般的に流通しているゴーヤの種や苗のには見あたりませんが、
ネットでなら苗や種の入手も簡単にできます。
実はこのゴーヤ、見た目のインパクトがものすごく強いのです。
沖縄願寿ゴーヤーとは、どのような特徴のある品種なのでしょうか。
■沖縄願寿ゴーヤー 特徴と育て方
1.沖縄願寿ゴーヤーの特徴
沖縄願寿ゴーヤーの一番特徴は、実の大きさです!
一般的なゴーヤの実は、だいたい25cm前後です。
品種によっては、もう少し短いものもあります。
そんな中で沖縄願寿ゴーヤーは、1つの実が30cm~35cmにもなります。
重さも平均して500gほどとかなり大きくなり、中には800gにまでなることも。
実の直径も8cm~10cmと、人間の腕よりも太いです。
表面のイボは丸い形をしていて、出っ張りがよく分かるタイプです。
実が大きく肉厚なのも重くなる理由の1つでしょう。
沖縄では標準よりもさらに大きく、重く育つこともあるそうですが、
少し気候が違うため、中間地や寒冷地で同じように大きく育てるのは難しそうです。
実が大きいと、味も栄養も分散しそうですが、
沖縄願寿ゴーヤーはしっかりとしたゴーヤの味わいがあります。
苦味もしっかりとあり、栄養も詰まっています。
肉厚な実は、薄くスライスにして漬物や和え物にすると、
シャキシャキとした食感を楽しむことができます。
少し厚めに切って、天ぷらにすると、普通のゴーヤよりもかなりボリュームが出ます。
実が大きいので、中の種とワタが詰まっている部分も広く、肉詰め料理にも最適。
沖縄願寿ゴーヤーには、実が緑色ではなく白いタイプもあります。
実の大きさは同じくらいか、少し小さいくらいにまで育ち、
味は苦みが少なめなので生でも食べやすのです。
大きな実をつけるため、ツルの伸びも良いですし、生長も早いのが特徴です。
そのため、広い範囲のグリーンカーテンにも使えます。
葉が茂って涼しげなグリーンカーテンに、
大きな沖縄願寿ゴーヤーの実がぶら下がっている姿は、なかなかユニークです。
ゴーヤチャンプルも、もちろん美味しい!
2.沖縄願寿ゴーヤーの育て方
基本的な管理は、標準的なゴーヤの育て方と同じで問題ありません。
ただ、株全体が大きくなるため、プランターや鉢での栽培は厳しいかもしれません。
ツルがよく伸びる分、根もよく伸びます。
さらに実を育てるために大量の水分と養分を必要とするため、
容器栽培では追い付かない可能性があります。
できれば地植えにして広いスペースで育てた方が、
よく生長し収穫も安定するでしょうし、とっても見栄えがします。
最初の実がつくまでは、追肥の必要はありません。
実がついたら、追肥を開始し、定期的な追肥を忘れないようにします。
肥料が切れると、ツルの伸びが悪く実が思ったより実が太りません。
実が大きくなるまで待っていたら、黄色く熟して裂果してしまいますので、
もし前日よりあまり大きくなっていない場合は、収穫をして食べてしまいましょう。
若どりをしても味や食感には変わりはありません。
むしろ株への負担が減るので、草勢維持できます。
追肥はもちろんですが、水やりにも注意します。
梅雨が明けた後は、気温が上がっていくにつれ、
沖縄願寿ゴーヤーの生育スピードも早くなってきます。
ゴーヤは乾燥には強いですが、過乾燥では生育が悪くなるので、適湿を心がけます。
また、ゴーヤはツルが揺れて傷むと、実付きや実の肥りが悪くなります。
ネットなどを設置する時は、風で大きく揺れたりしないようにしておきます。
特に沖縄願寿ゴーヤーや、実が育ってくると重くなるので、
重みでネットがはずれたりしないように気遣ってください。
■参考
・ゴーヤ 地植えの育て方
・ゴーヤ プランターの育て方
・ゴーヤ 摘心・剪定の仕方は?
ツルレイシとは?
ツルレイシ
ツルレイシという言葉を聞いたことはありますか?
ツルレイシというのは、簡単に言うと野菜のゴーヤのことを指します。
ツルレイシの他にも、ゴーヤやニガウリといった呼び方もあります。
このツルレイシという植物は、どのようなものなのでしょうか。
[ツルレイシとは?]
■ツルレイシとは?
ツルレイシという言葉は聞き慣れなくても、
ゴーヤやニガウリといえば分かりやすいのではないでしょうか。
ちなみにゴーヤとは、沖縄地方で使われている方言の1つです。
つまりツルレイシを沖縄の方言ではゴーヤと呼んでいるのです。
最近ではゴーヤと呼ばれることの方が多くなりましたが、
2001年のドラマ『ちゅらさん』によって、「ゴーヤーマン」が流行る前には、
ニガウリやツルレイシと呼ばれるのが一般的でした。
ツルレイシ、ゴーヤ、ニガウリと呼び方は変わっても、同じ野菜です。
最近では、スーパーなどでは「ゴーヤ」と書かれていることが増えました。
生物学としての呼び名では、ニガウリが使われることが多く、
園芸や農学ではツルレイシと使われることが多いようです。
そのためか、ゴーヤの苗が並んでいるのを見ていると、
苗メーカーにより「ゴーヤ」と書いてあったり、「ツルレイシ」と書いてあります。
人によっては、原種に近いものをツルレイシと呼び、
食用に適したものをゴーヤやニガウリと呼ぶという人もいます。
地域や人によって考え方、呼び方の変え方は色々ですが、
どれも同じものであると考えていても問題はないでしょう。
にゃんもツルレイシが好きです
■ツルレイシは食べられる?
ツルレイシはもちろん食べることができます。
ゴーヤやニガウリと同じですので、実には苦みがありますが、
食欲促進の効果があって夏バテ防止にもなります。
食べ方もゴーヤと同じです。
シンプルにチャンプルーなどの炒めものにしてももちろんおいしいですし、
天ぷらやチップスにしても食べやすくおやつにもできます。
苦みが苦手な場合は、表面のイボを落としたり塩もみしたり、
軽く茹でるなどで苦みを減らうことができます。
また、あまり厚く切らずに薄めに切るのもポイントです。
中のワタにも苦みが含まれるので、スプーンなどでこそぎ落とすと良いです。
ツルレイシは油や肉との相性が良いので、
ワタを抜いたところにミンチ肉を詰めて、
輪切りにして、焼いたり、フライなどにするのもお勧めです。
ご飯にもお酒にも合います。
■ツルレイシを育てる
ツルレイシの育て方も、同じ植物なのでゴーヤと同じです。
同じ時期に植え付けるキュウリやカボチャなどと比べると、
ツルレイシのツルはとても細く弱々しく見えます。
けれどツルレイシは見た目以上に生育旺盛で、
ツルは細くてもどんどん伸びていきます。
真夏になると、夏バテを起こして枯れる野菜が多いですが、
ツルレイシは暑さに負けずにどんどん育ちます。
そのため、できるだけ広いスペースを確保した方が、のびのびと育ちます。
できれば地植えで育てた方が良いですが、植える場所がない場合は、
大きなプランターを使って栽培すると、たくさんの実を収穫することができます。
生育旺盛な特徴を生かし、近年注目されているグリーンカーテンにも適します。
苗から育てたツルレイシは、実が緑のうちに収穫します。
品種によっては、真っ白のままのものや、緑が薄いものなどがあります。
いずれも若どりをして楽しみますが、収穫せずに放っておくとそのうち熟し、
色が黄色やオレンジなどに変化します。
その後、実が割れて真っ赤な種が露出するようになったら、完熟です。
種は洗って乾かし、冷暗所に保管しておくと、翌年にまいて育てることもできます。
最近はツルレイシの品種改良も進んでいるため、F1の品種も増えてきています。
F1品種は、種をとっても親と同じ性質が出にくくなるので、
また苗から育てるか、市販されている種から育てる必要があります。
苗のタグに「F1」という記載がなければ、
種からまた育てることができる可能性が高いです。
種から育てたツルレイシの実を収穫すると、また格別な喜びがあります。
■参考
・ゴーヤ 地植えの育て方
・ゴーヤ プランターの育て方
・ゴーヤ 摘心・剪定の仕方は?
ゴーヤ 日陰の育て方
ゴーヤはとても生育が旺盛な植物で、
病害虫にも強く丈夫で育てやすいという特徴があります
最近はグリーンカーテンに最適な植物として紹介されることも多くなり、
日当たりを好むイメージがあります。
けれど、ゴーヤは一日中直射日光の当たる場所でないと育てられないのでしょうか。
[ゴーヤ 日陰の育て方]
■ゴーヤと日当たり
ゴーヤは日当たりの良い場所を好むイメージが強いです。
事実、日当たりの良い場所の方が生育が良く、
実もたくさん収穫することができます。
だからといって、日当たりの悪い場所では、
まったく育たないかというと、そうでもありません。
半日陰程度の場所であれば、ゴーヤは育ちます。
ただ一日中暗い場所は、丈夫なゴーヤも、育たずに枯れることがあります。
半日や数時間など、日の当たる時間がある場所なら育ててみる価値はあります。
■日当たり具合を確認する
まずは育てようと思っている場所の日当たりを確認します。
直射日光の当たらない場所だと思っていても、
実際に確認してみると、ほんの短い間でも直射日光が当たっていることもあります。
できれば1時間ごとに確認して、日当たりの具合をチェックします。
あるいは朝・昼・夕だけでも確認しておくと良いでしょう。
一般的な植物であれば、午前中~午後3時頃までの日当たりを好みます。
それ以降の時間帯は、西日となるため日差しが強すぎます。
日当たりを好む植物も、強い直射日光は葉焼けなどを起こすため良くありません。
その点、ゴーヤは朝でも昼でも夕方の西日でも、枯れることがありません。
朝から夕方くらいまでは明るい日陰でも、
夕方に西日が当たる場所であれば、ゴーヤは育ちます。
うちのゴーヤも西日が当たる場所で栽培をはじめました、
葉が伸びてきて、日光がよく当たり育っています
■土の量も大事
ゴーヤを育てるためには、日当たりはもちろん大切です。
けれど日当たりさえよければ育つわけでもありません。
むしろ日当たりが良い場所であっても、
土の量が少なければ途中で枯れることもあります。
地植えにして育てるのであれば問題ありませんが、
鉢やプランターなどで育てるのであれば、
できるだけ容量の大きい容器を選ぶ必要があります。
ゴーヤは生育が旺盛で、ツルがどんどん伸びていきます。
それと同時に、地下では根もどんどん伸びていきます。
この時に容器が小さい=土の量が少ないと、すぐに根詰まりや水切れを起こしてしまいます。
日当たりが悪い場所であっても、根が伸びるスペースがあれば生育できます。
■日当たりが悪くてもカーテンは可能
日当たりが悪いといっても、環境は場所によって様々です。
日当たりが悪くなるにつれ、ゴーヤの生育具合も差が出てきます。
万全の日当たりだった場合、ツルもよく伸びて葉も茂り、
実もたくさん収穫できてよく育ちます。
これが午前、あるいは午後のみの日当たりになった場合、
ツルも葉もそれなりに茂って、実もある程度は収穫できるでしょう。
ここからさらに日当たりが悪くなってくると、
まずは収穫できる実の数がどんどん減っていきます。
さらに葉の数が減っていき、ツルの伸びも悪くなっていきます。
実の収穫を考えておらず、グリーンカーテンとしてだけ使いたい場合は、
日当たりの悪い場所でもカーテンとしては使えます。
■参考
・ゴーヤ 地植えの育て方
・ゴーヤ プランターの育て方
・ゴーヤ 摘心・剪定の仕方は?