太れいし
太れいし
太れいしは、暑さに強い品種なので、「緑のカーテン」におすすめのゴーヤです。
独特の苦みもあり、健康にも良いと評判です。
■太れいし特徴と育て方
1.太れいし 特徴
・果実は鮮やかな緑色です。
・果実の長さは15cm前後になります。
・実ぞろいがゴーヤの中では特によい品種です。
・着果のよい品種で、収穫初期から収量が上がります。
*販売業者:タキイ
2.太れいし 育て方
・根張りのよい株を作るために、本葉が3~4枚になるころ定植します。
定植する際、徒長していない元気な苗を選びます。
・暑さには強いですが、寒さには弱いので、
最低気温が17度以上を目安に播種時期を決めます。
・収穫の最盛期あたりでは水分を多く必要としますので、水やりは定期的にします。
・追肥は1つ目の果実の収穫あたりから始めますが、草勢に合わせて行いましょう。
・ミツバチなどの自然交配が望めない場合、午前中に人工授粉をしましょう
・果長が15cm前後になったら、収穫時期です。大きくなりすぎる前に収穫します。
3.太れいし 適作型
適作型は、「さつま大長レイシ」と同じです。
4.太れいし 食べ方
・若い実は独特の苦さを持っていますので、油いためや酢の物などで召し上がれます。
・苦みを抑えて食べたい方は、下ごしらえをしてから調理してください。
・太れいしの薄切りの下ごしらえ方法:薄切りした後、水に5分程度さらしたら完了です。
・太れいしの厚切りの下ごしらえ方法:お好みの厚さに太レイシを切り、
塩を振り、軽くもんで5分ほど置きます。その後、水に5分ほどさらしたら完了です。
■参考
・ゴーヤ 地植えの育て方
・ゴーヤ プランターの育て方
・ゴーヤ 摘心・剪定の仕方は?
固定種とF1種
ゴーヤは固定種の多い作物です。
あばしゴーヤ、沖縄中長レイシ、さつま大長れいしなどは固定種です。
近日人気のすずめゴーヤはF1種(えふわんしゅ)のゴーヤです。
固定種とF1種の違いは何でしょう?
固定種とF1種は遺伝に関係する言葉ですので
遺伝のことを少し書きます。
植物に限らず、動物も含め、生物は
親や先祖の「性質や特徴」を受け継いで生まれてきます。
そして自分の「性質や特徴」を受け継いだ子孫が生まれ、代を重ねていきます。
この「性質や特徴」を「形質」と呼び、
遺伝で伝わる形質を「遺伝形質」と言いますが、
形質と省略して言うこともあります。
[固定種とF1種]
■固定種とは
先祖代々、形質が変わらない、
つまり「形質が固定された品種」を示す言葉です。
ですから、固定種のゴーヤから種を採って育てると、
種を取ったゴーヤとそっくり同じな実ができます。
■F1種とは
さて、F1種にはどんな特徴があるのでしょうか?
F1種とは、英語では「first filial generation」といい、一代交雑種と訳します。
一代交雑種と言うのは大変なので、「F1」や「F1種」と言うことが多いです。
F1種は、同系交配で作られた新しい品種の一代目です。
◎F1種の大きな特徴は、
①両親に比べ、生育が旺盛である
②両親に比べ、抵抗力がある
③両親に比べ、収量が多くなる
などがあります。
F1種の①~③の特徴を特に「雑種強勢」と言います。
この雑種強勢はF1の特徴として重要です。
ではこのF1種の子供(F2、second final generation)に
F1の特徴や雑種強勢が均一に受け継がれるのでしょうか?
F1を親に持ったF2は、
F1種のように形質が均一にならない、
むしろ形質にばらつきが出てしまう特徴があります。
もし「F1種」や「一代交雑種」と書かれた作物を毎年育てたい場合は、
迷わず、毎年、その都度その作物の種や苗を入手しましょう。
また、固定種、原種系で、種から育苗したい方は、固定種で栽培してみてください。
この性質は、すべての植物に当てはまりますので、
次代の野菜や果樹を残したい方は、気に留めておいてくださいね。
■参考
・ゴーヤ 地植えの育て方
・ゴーヤ プランターの育て方
・ゴーヤ 摘心・剪定の仕方は?
純白苦瓜 特徴と育て方
沖縄産の純白苦瓜は、
島心よりも大型の実をつけることもあります
実の表面はツンツンとがっておらず、滑らかですが、
島心と一番違うのは、真っ白な実をつけるところです。
■純白苦瓜 特徴と育て方
1.純白苦瓜 特徴
・苦味が他のゴーヤの品種より少ないゴーヤです。
・果実の色は、真っ白です。
・果実は長さが25~30cmで、直径は10cm前後、重さが400g前後、
時には700g近くまで大きくなることもあります。
*販売業者:フタバ種苗
2.純白苦瓜 育て方
・純白苦瓜の生育適温は18~30度ですが、
発芽の適温は高めの25~30度ですので、発芽までの温度管理を忘れずに。
・大きな実をつける品種なので、本葉が2~3枚の頃に定植し、
根の張りがよくなるよう育てます。株間を2~3mにします。
畑の気温が18度以下の場合は、マルチなどで保温と活着を促進させます。
・追肥は、収穫の始まるころから株の勢いを見て、適宜やります。
・収穫が始まると、水分不足になりやすいので、
株の様子や天候を見つつ、水管理をします。
・過繁茂になったら、あまり日光が当たらない葉から摘み取り、
日の当たり方や風通しなどよくしましょう。
・果実の長さ25cmを目安に収穫します。
一つ一つの実が大きくなる品種なので、
雌花のうちからどこに実があるかチェックし、確実に収穫していきます。
美しいゴーヤです
3.純白苦瓜 適作型
適作型は、「島心」と同じです。
4.純白苦瓜 食べ方
・下処理は他のニガウリと同じでワタと種を取ります。
・苦みが少ないので、薄切りにした純白苦瓜を氷水にさらし、
マヨネーズやドレッシングなどでどうぞ。
・薄切りにして、溶き卵と一緒にすまし汁の具材としても涼しげでおいしくいただけます。
・薄切りの純白苦瓜とツナを塩コショウで炒め、ゴーヤーチャンプルー風に卵でとじ、
おかか醤油で味を調え、いろどりであさつきを少々ちらして小鉢に。
・苦みをさらになくしたい方には、ワタ抜き後、
薄切りにした純白苦瓜に塩をふりかけ、10分ほど放置します。
水分が出ますが、絞らずにさっと湯通しし、
氷水にさらしてシャキッと仕上げる方法があります。
・上記の下ごしらえをしたのち、小鉢に盛り、ポン酢におかかをのせると、
お手軽で美味しい小鉢ができます。
ポン酢とおかか和えの他に、さっぱり系のドレッシング、
青しそや梅肉ドレッシング、シーザーサラダ、中華風などで、
和えてもおいしく簡単にいただけます。
■参考
・ゴーヤ 地植えの育て方
・ゴーヤ プランターの育て方
・ゴーヤ 摘心・剪定の仕方は?