ゴーヤの種類
ゴーヤには、スーパーに売られているものでも、
細長いものやずんぐりとしたものなど数種類のゴーヤを見かけます。
実際にゴーヤを育てようと思って種や苗を探してみると、
たくさんの種類があることに驚かされます。
ゴーヤは種類によって苦みや食感が違ってきます。
■ゴーヤの種類
・あばしゴーヤ
沖縄県の在来種で、太くてずんぐりとした形が特徴的です。
丸くて大きないぼがあり、いちばんポピュラーなゴーヤです。
長さは20㎝~30㎝とあまり大きくありません。
肉厚でジューシーで、苦みは強くありません。
・島娘 C)太田のタネ
節ごとに実がなる節成りゴーヤです。
たくさん実がなっても、株が疲れないので、
夏の間中たくさんのゴーヤを収穫することができます。
長さは30㎝くらいで、250~300gの実がなります。
肉厚で味がよく、スライスしてサラダで食べるのもお勧めです。
・さつま大長れいし C)タキイ種苗
鹿児島県など南九州の在来種です。
実は細長く、黄緑色の実がなります。
あばしゴーヤなど、沖縄県の在来種のゴーヤに比べ、
苦みが強いのが特徴です。
・白れいし
実が白く、美しいゴーヤです。
いぼは平らで丸みを帯びています。
長さは10㎝~20㎝と小ぶりです。
苦みが少なくマイルドで、生食に向いています。
・島心
400gくらいの大型の実がなります。
いぼはそれほどごつごつしていません。
肉厚で、適度な苦みがあり、みずみずしい食感です。
・寿限無
細長く、30㎝くらいの長さになる大型の品種です。
ビタミンCの含有量が他のゴーヤに比べて多く、夏バテ予防に最適です。
・2色マジックゴーヤ
熟す前の緑色の実はもちろんおいしいのですが、
熟して黄色くなった実もおいしいゴーヤです。
緑色の実とオレンジの実の2種類の実が、
個性的な緑のカーテンを作ることができます。
・すずめゴーヤー
手のひらに乗るくらいの、小さな実がなるゴーヤです。
かわいい形の実ですが、苦みはとても強いのが特徴的です。
てんぷらや炒めものに向いています。
・カックロール
南アジア原産のゴーヤです。
丸い愛らしい果実のような形で、苦みはほとんど感じません。
カックロールという野菜では輸入が禁止されているので、
自分で育てないと食べることができないゴーヤです。
ゴーヤと同様に、炒めたりサラダにしたりして食べることができます。
雄株と雌株があり、両方の株を植えないと、
実がならないので注意が必要です。
■参考
ゴーヤ 地植えの育て方
ゴーヤ 摘果は必要?
ゴーヤを育てている人びとの間では、
ゴーヤの実を摘果するかしないかで論争が起こります。
ゴーヤの実は摘果したほうがいいのでしょうか?
■ゴーヤの摘果は必要?
1.摘果が必要な時期は?
ゴーヤは実がなり始めると、栄養分は実に集中していきます。
ゴーヤはたくさんの子ヅルや孫ヅルを伸ばした方が、
花数が多くなり、収穫量が多くなります。
ツルが充分に生長する前に実がなってしまうと、
栄養分がゴーヤの実にとられ、ツルの生長が鈍くなってしまいます。
すると、シーズンを通じての収穫量が少なくなってしまうことになります。
ツルが充分に生長する前についた実は、
残念ながら摘果してしまった方がよいです。
また、ゴーヤの栄養は、伸びて行くツルの先端に移っていきます。
ツルの生長を妨げないためには、
地上から1m以内になった実は、摘果したほうがよいでしょう。
形の悪い実や、小さい実は、摘果します
2.摘果を行う理由は?
・実を大きくする
複数の実が近い場所でなってしまうと、栄養分の取り合いになり、
どちらの実も大きくなりません。
ゴーヤは、あまり隣接して実をならすことが少ないのですが、
近くに実が同時にできてしまった時は、小さい方を早めに摘果します。
・肥料切れを避ける
ゴーヤは、肥料をたくさん必要とする植物です。
ゴーヤの実がたくさんでき始めると、肥料切れも起こりやすくなります。
ゴーヤのみが10㎝以下までしか生長せず、
裂果してしまうようなことが起こったら、肥料切れのサインです。
摘果をして実の数を制限し、追肥を与えて株の栄養状態をよくします。
・収穫時期をずらす
一度にたくさんの実がなると、株に負担がかかります。
株が早くに弱ってしまうと、収穫時期が短くなります。
一株になる実の数は、常に10個以内にし、
あまりにもたくさん実がついているときは、
形の悪いものを優先的に摘果します。
もったいないように思いますが、
長い期間収穫できた方が最終的に収穫量は多くなります。
ゴーヤは鮮度が落ちやすい野菜です。
一度にたくさんの数を収穫するよりも、
適度な量を長く収穫できた方が調理も楽です。
3.ゴーヤの摘果は必要?
ツルが小さいうちについた実は摘果したほうがよいでしょう。
摘果を行う主な理由は、大きな実を長い期間収穫するためです。
実の大きさや収穫量にこだわらないというのであれば、
摘果はしなくても問題はありません。
ゴーヤの保存方法
毎日収穫できるので、食べるのが間に合わなくなります。
採れ過ぎたゴーヤは、どのように保存するとよいのでしょうか?
■ゴーヤの保存方法
1.そのまま保存する
ゴーヤを冷蔵庫で保存するときは、
ビニール袋やラップで包み、乾燥を防ぎます。
冷蔵庫に入れて保存するときは、
実っていた方向に立てて置いておくと少し長く保存できます。
採れた実のままの状態で冷蔵庫保存し、
おいしく食べられるのは3日くらいです。
2.ワタを取って保存する
ゴーヤはワタと種を取ると保存期間が長くなります。
ゴーヤを縦半分に切り、スプーンなどでワタを取り除きます。
ワタと実の境目が一番苦いので、
ワタをしっかりと取り除いたほうが食べやすくなります。
ワタを取り除いたゴーヤは、新聞紙にくるんで冷蔵庫で保存します。
保存できる期間は1週間程度です。
3.冷凍保存する
ゴーヤを生の状態で保存しても食べきることができないときは、
冷凍保存がお勧めです。
ゴーヤを半分に切ってワタを取り除いたら、
自分が一番料理で使う厚さにスライスします。
ジッパー付きの保存袋に入れ、空気を抜いてジッパーを閉め、
冷凍庫に入れて保存します。
ゴーヤチャンプルなど、炒めものにするときは解凍せず、
そのまま使うことができて便利です。
冷凍保存で1~2か月保存することができます。
冷凍保存すればゴーヤチャンプルにも使えます
4.乾燥させる
ワタごと薄くスライスし、ザルなどに広げて天日干しにします。
3日ほど干して、完全に水分が抜けたら保存瓶に入れて保存します。
水分が残っているとかびてくるので、
茶色くしわしわの状態になるまでよく干しましょう。
そのままの状態で、半年ほど保存することができます。
干しゴーヤはそのまま油で揚げるとゴーヤチップスになります。
切り干し大根と同様に、水でもどして調理することもできます。
水につけてもどすときは、ワタと種の部分は取り除きます。
5.お茶にする
乾燥ゴーヤをフライパンでさらにいると、ゴーヤ茶になります。
ビタミンCなどのビタミン類や、
ミネラル成分がたくさん入っています。
血糖値を下げたり、脂肪の分解作用があって、
ダイエット効果があったりと、とても健康に良いお茶です。
6.漬物にする
干しゴーヤを使って漬物を作ることもできます
ゴーヤ1本に対して酒大さじ3、醤油大さじ3、みりん大さじ3を、
ジップ付きの保存袋に入れます。
干しゴーヤを入れ、よくもんだ後冷蔵庫に入れます。
一晩おいたほうが味がしみておいしくなります。
7.佃煮にする
ゴーヤ500gに対し、醤油50cc、砂糖100g、酢40ccの調味料で作ります。
ゴーヤを縦半分に切り、種を取ったら薄くスライスします。
ゴーヤを熱湯でさっとゆで、ザルにあげて水けをきります。
鍋に調味料を入れて沸騰させた後、
ゴーヤを入れ、中火で汁気がなくなるまで煮ます。
保存瓶に入れて冷蔵庫で保存すると、半年ほど日持ちします。
たくさん作ってジップ付きの保存袋に入れ、
冷凍保存することもできます。
■参考
ゴーヤ 地植えの育て方